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#家づくり雑学 | 2018.08.20
家づくり
2017.08.17
健康維持や心地よい部屋づくりに欠かせないのが、室内の温度と湿度です。人には、快適と感じる温度と湿度があり、不快指数によってその時点での状態を知ることができます。
未来におけるエネルギー不足や地球温暖化など環境問題が人類の大きな課題となっている今、家づくりにおいて無駄なエネルギーを使うことなく、温暖化の原因物質の排出を減らしながら、快適な室温を保つためにどんな工夫や知識が必要なのでしょうか。
今回は快適な室内環境を確認するとともに、健康的で快適な温度・湿度を保つ工夫を考えてみました。
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室内が快適と感じるか、不快と感じるかは、温度と湿度のバランスによって違ってきます。では、快適と感じられる温度と湿度はどのくらいなのでしょうか。
快適だと感じる温度と湿度の関係を考えるときに注目すべき項目は次のようなものがあります。
・法令での湿度基準:建築物衛生法に基づいて湿度を保てるように、空調設備の維持を務めることが決められています。
・不快指数(体感温度)の快適範囲:人の体感をしる指標となる数字です。
・省エネ(節電):未来への継続的なエネルギー使用を考え政府が提唱している設定温度があります。
・病気(熱中症、インフルエンザ、呼吸感染など):熱中症を発症しやすくなったり、感染症を引き起こす原因菌などが活発になったりする温度、湿度に注意が必要です。
・健康(乾燥肌、喉、ドライアイ):肌が乾燥する、あるいはドライアイを発症しやすくなる湿度に注意が必要です。
・カビ・ダニ:カビが発育したり、ダニが成育したりしやすくなる温度、湿度に注意が必要です。
一般的に快適な温度・湿度の目安は、不快指数(体感温度)によって表されます。快適とされるのは、
夏:室温25〜28℃、湿度55〜65%
冬:室温18〜22℃、湿度45〜60%
といわれており、政府が提唱している「省エネ」温度は
夏は28℃
冬は18〜20℃
とされています。
最近では、家の中でも熱中症で倒れる、季節外れのインフルエンザが流行するなどが話題となり、健康維持をするための温度と湿度の関係が見直されています。建築物における衛生的環境の確保に関する法律(建築物衛生法)では、相対湿度の管理基準値は40~70%と定められています。
基準値以下(40%未満)となると、口の中が乾く、静電気が起こるなど乾燥を感じるようになります。湿度が低くなり、乾燥すると、インフルエンザウイルスの活動が活発になり、感染リスクは高まります。こうした状況は冬季に多く見られます。
70%以上になるのは夏が多く、ジメジメとして汗が乾きにくくなります。こうした環境では、カビやダニが生育しやすくなります。さらに温度が28℃以上になると、室内でも熱中症が発生しやすくなります。
では、部屋の温度と湿度を快適に保つためには、どんな工夫をしたらいいのでしょうか。
室内の温度を快適に保つには、温度と湿度のバランスを取ることが大切です。一般的な戸建ての場合は、換気をして空気の循環をよくすることが第一ですが、夏や冬など外気と室内の寒暖差が大きい時は、エアコンやヒーターなどで室温をコントロールしましょう。
夏:エアコンで温度・湿度をコントロール、室温は28℃、外気温との温度差は5℃程度が目安。南に開口部がある場合は、太陽光の遮蔽にも工夫しましょう。
冬:エアコンやヒーターなどで温度をキープ。室温は18〜20℃が目安。乾燥対策のため、加湿器を利用しましょう。湿度は60%が目安。太陽光を取り込み、室温が維持できる工夫も大切です。
さらに、部屋の温度を逃がさないためには、窓の気密性と断熱性を高めるのもおすすめです。二重窓にする、窓に断熱シートを貼るなど、外気が部屋の中に入るのを防ぎ、室内の温度を逃さない工夫が必要です。季節に合わせてカーテンを変えるのも効果的です。
豪雪地帯の場合は、冬を心地よく過ごすために湿度もキーブしましょう。加湿器を取り入れたり、濡れたタオルを部屋干ししたりと、一定の湿度を維持するように心がけることで、室温を上げ過ぎなくても温かく感じられる環境は維持できます。
温度と湿度のバランスは、住環境だけでなく健康面にも大きく関わってきます。
まずは毎日の温度と湿度を測ることから始めてみませんか。一年中快適に過ごせる家づくりを目指しましょう。