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長期優良住宅とは? メリットとデメリットを解説

住宅性能のこと

2017.08.14

日本では、長期に渡って住み続けられる家を「長期優良住宅」に認定し、その普及を促進しています。いくつかの認定基準が設けられていますが、認定を取得した家は、さまざまな税制優遇が適用されるなどメリットがたくさんあります。

一方で、将来のメンテナンスのし易さを考慮しているので将来的には費用削減になるのですが、建築にかかる初期コストの負担が大きいなどデメリットがあるのも事実です。

「長期優良住宅」についてもっと知りたい!という方のために、メリットとデメリットをご紹介します。

長期優良住宅とは? メリットとデメリットを解説.1

長期優良住宅とは

長期に渡って住み続けられる住宅の普及を目指して、2009年に「長期優良住宅認定制度」が制定されました。この法律では、長期優良住宅の普及の促進のため、構造躯体等の劣化対策、耐震性、可変性、維持管理・更新の容易性、高齢者等対策、省エネルギー対策、一定以上の住宅規模、及び良好な景観の形成への配慮等を定めています。(国土交通省「長期優良住宅の普及の促進に関する法律関連情報」より)

この制度では、構造や設計に一定の基準が設けられていて、国が定める基準を満たす住宅を「長期優良住宅」として認定するとともに、認定を取得した家はさまざまな税制優遇が適用されると定められています。

 

長期優良住宅とは? メリットとデメリットを解説.2

認定基準とは

住宅を長期にわたり良好な状態で使用できることを目的としています。新築後の維持費やメンテナンスのし易さを考慮し、新築時だけでなく、建て替えする時に解体や除却に伴う廃棄物の排出を抑制するなど、環境にも配慮した住宅であることも条件の一つです。
主なチェック項目は下記の通りです。

・耐震性:地震に強く、倒壊しにくい家
・メンテナンスのしやすさ:メンテナンスの容易な家
・リフォームのしやすさ:間取りの変更が容易な住宅設計
・バリアフリー対策:高齢化社会を鑑みたバリアフリー化が可能
・省エネルギー性:地球や環境にやさしく、家計にやさしい家
・居住環境:地域に密着し、街並みや環境と調和した家
・居住面積:マンションは55平米、戸建ては75平米以上の家
・維持保全計画(維持保全管理、住宅履歴情報の整備):「住まいの履歴書」付きの、長く快適に住み続けられる家

など、さまざまな基準を満たす住宅が「長期優良住宅」に認定されます。

 

長期優良住宅とは? メリットとデメリットを解説.3

長期優良住宅のメリット・デメリットとは

●長期優良住宅のメリット
まずは「環境保護」「耐震性強化」「省エネルギー」など、時代の流れに即した先進的な考え方が反映されているところです。後述の税制面での優遇も大きなメリットですが、家自体が丈夫で、長く住みやすい家であることも長期優良住宅を建てる大きなメリットといえるでしょう。
さらに長期優良住宅に認定されると「住宅ローン減税」「投資減税型の特別控除」「登録免許税」「不動産取得税」「固定資産税」等で様々な優遇制度を受けることができます。

・住宅ローン減税:平成26年4月〜平成33年12月末までに入居した場合だと、控除対象借入限度額が一般住宅で4000万円のところ、長期優良住宅では5000万円になります。また、それに伴って、控除期間10年間の最大控除額も一般住宅で400万円のところ、長期優良住宅では500万円になります。

・投資減税型の特別控除:平成26年4月以降に入居した場合、標準的な性能強化費用相当額(上限650万円)の10%相当額が所得税から控除されます。また、その年の所得税額から控除しきれない場合は、翌年の所得税額からも控除されることになります。

・登録免許税:所有権の移転登記・保存登記の登録免許税が軽減されます。長期優良住宅の場合、所有権移転登記が戸建ての場合0.2%、マンションの場合には0.1%、所有権保存登記が0.1%になります。

・不動産取得税:平成30年3月末までに新築された住宅を対象として、控除額が一般住宅1200万円のところ長期優良住宅の場合は1300万円に増額されます。

・固定資産税:平成30年3月末までに新築された住宅を対象として、固定資産税の軽減期間が延長されます。戸建ての場合、一般住宅で軽減期間3年のところ長期優良住宅では軽減期間5年となり、マンションの場合、一般住宅で軽減期間5年のところ長期優良住宅では軽減期間7年となります。

●長期優良住宅のデメリット
一般住宅よりもコストと時間がかかるという点が挙げられます。一般住宅と比べ申請に数週間から1カ月ほど余分にかかってしまうことが多いようです。
また、長期優良住宅の認定を受けるための申請にも費用が必要です。認定手数料は行政や事前に住宅性能評価を行うかどうかによって異なりますが、戸建ての場合、5万〜6万円程度かかる場合が多いようです。

建築自体のコストやメンテナンス費用も一般住宅と比べ高くなってしまいます。ただし、仕様の良い住宅を建てることを目的としているので、この点は一概にデメリットとはいえないかもしれません。
費用面に関しては建て主の考え方次第といえるでしょう。

 

今回のまとめ

長期優良住宅を建てるならば、ある程度の知識と建築や手続きにかかるコストを覚悟しなければなりません。その反面、しっかりとした頑強な住宅を建てるということは、安心で安全な暮らしを手にいれることにもつながります。

家を建てる、購入する時に意識しながら選んでみてはいかがでしょうか。

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