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寸法を上手に使うのがコツ「合計32坪の間取り図」とは!?

間取りのこと

2017.11.10

ファミリー層に人気の32坪の家ですが、注文住宅を建てる際に「間取り決め」で頭を抱えている人は多いのではないでしょうか。

でも実は、建築の基準となる「寸法」を意識することで、各部屋に割り当てる「面積の感覚」がつかみやすくなります。

そこで今回は、フリーハンドでも作成できて、家族間での共有もしやすい「平面図」に着目。4人で暮らす家族を想定した、「合計32坪の間取り図」についてご紹介します。

寸法を上手に使うのがコツ「合計32坪の間取り図」とは.1

「16坪×2階建ての正方形」で32坪の間取り図を作成する

建物の形状は、正方形に限定されるものではありません。長方形もあれば、台形もあります。
ただ、今回の目的は「間取り決め」なので、寸法を区切りよく割り振ることのできる「正方形」を例にとって考えてみましょう。

●床面積16坪=4坪×4坪の正方形
2階建て以上の住宅では、各階の床面積の合計が延床面積(間取りの坪数)です。つまり、32坪の2階建てを想定した場合、1階と2階で「2種類の間取り図」を作成することになります。
その際、1階と2階の割り振りも分かりやすくするため、床面積を均等にすると、各階ともに16坪です。これを正方形の図面にすれば、4坪×4坪というベースができます。

●建築寸法のカラクリ
各部屋の間取りを決める前に、坪に見る建築特有の「寸法単位」を理解しておけばスムーズに進められます。坪を基準とした、各単位を見てみましょう。

1坪=3.3㎡
3.3㎡=1.8m×1.8m
1.8m=1間
1間×1間=1坪
1間×0.5間=1畳(畳1枚分)
1畳+1畳=2畳=1坪(畳2枚分)
16坪=4間×4間=32畳(畳32枚分)


●間取りは「生活に欠かせない小スペース」から決める
建築業界では1間を寸法の基準とし、不動産業界では1畳を広さの単位の基準とするのが一般的です。間取り図を作成する場合は、それらの特性を踏まえたうえで、生活のスペースを割り振ります。

たとえば、16坪=4間×4間なので、1間×1間=2畳のスペースが16個できます。このうち北側の辺(長さ4間)に接する8畳分(2畳×4)を「リビング以外のスペース」として、初めに確保しておくのがポイントです。畳2枚分のスペースといえば、玄関、トイレ、洗面脱衣所、浴室に適した広さです。
また、そうしたサニタリーや玄関などは生活に必要なスペースでありながら、大きな広さは求められません。間取り決めの際は、必要最低限の小スペースに目を向けて、寸法の性質を上手に活用しましょう。

 

寸法を上手に使うのがコツ「合計32坪の間取り図」とは.2

「合計32坪の間取り図」の活用方法!

1階のリビングスペースとして使える24畳と、2階の32畳の間取り決めも、寸法の性質を上手に活用します。

●1階「残り24畳」の活用方法
前述した1階の小スペース(玄関、トイレ、洗面脱衣場、浴室)は8畳です。1階は16坪=32畳なので、小スペースの8畳を除くと「24畳」がリビングスペースとして残ります。ただ、リビングスペースといっても、キッチンやダイニングスペースも含むので、生活に必要な間取りは3つです。
なので、24畳を均等に振り分けると、1スペースあたり「4間×1間」もしくは「2間×2間」=「8畳」になります。このように使えるスペースの上限を設定して、広さの感覚をつかんでおけば、後からアレンジする際に便利です。
たとえば、8畳のリビングスペース内に5畳の和室を設けてアクセントをつける、キッチンと浴室を隣接させた水回りへの配慮などが挙げられます。

●2階「32畳」の活用方法
2階の間取りは、寝室や子ども部屋などが一般的なので、大胆かつゆったりサイズの「8畳×4部屋=32畳」というのが代表例です。8畳ほどの広さがあれば、部屋ごとの収納スペースも充実しやすくなります。
収納専用のスペースを設置したい場合は、4畳=2間×1間のウォークインクローゼットや納戸を2部屋(合計8畳)にして、残った24畳を「6畳×4部屋」にすることもできます。

 

寸法を上手に使うのがコツ「合計32坪の間取り図」とは.3

「合計32坪の間取り図」のポイント&注意点!

最後は間取り決めを左右する、建築上の特性から考えておきたいポイントと、逆に気をつける必要のある注意点を見てみましょう。

●ポイントは階段スペースの有効活用
間取りを決める際は、階段のスペースも確保しておく必要があります。ただ、階段を挟むことで1階と2階のつくりは異なり、特に1階では「階段下」という空きスペースができます。これは2階にはない特徴です。
2階の場合は、階段の間口がそのまま間取りに反映されます。1階も階段の間口はとられますが、同時に高さのスペースも生まれます。仮に階段の間口を2畳とした場合、その半分にあたる1畳ほどを「トイレ」に活用することも可能です。
平面図では高さは見ませんが、建築上の特性を知り、立体に考えることで、スペース活用の選択肢が増えます。

●注意点は廊下と収納スペース
間取り図を作成するうえで、注意しておきたいのが、廊下面積と収納スペースの確保です。前述したすべての間取りには、廊下面積は含まれていません。
なので、1階と2階の廊下面積を見積もっておく必要があります。廊下の幅は、90cm=0.5間とするのが一般的です。長さは間取りによって変わるため、一概にはいえませんが、7.2m=4間ほど見積もっておけば十分といえます。

そうすると、1階と2階の廊下面積は、幅90cm×7.2m×2=0.5間×4間×2=「4坪」になるため、1階につき「4畳分」が目安です。収納スペースは、家全体の「15%程度の広さ」が相場といわれています。
つまり32坪だと「4.8坪=およそ10畳分」が収納スペースの目安です。

 

今回のまとめ

「合計32坪の間取り図」を活用するときに、玄関や浴室などから決めれば、あとは大きなスペースだけが残ります。大きなスペースでの割り振りを検討する場合、廊下の面積や収納スペースに注意すると、実際に利用できる坪数も分かるので実用的です。
ハウスメーカーや工務店を訪れる前に、ぜひ実践して、自分なりのスペース感覚を掴んでおくと理想の間取りが実現しやすくなるでしょう。

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