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相場と設置条件が分かる、戸建て住宅の「3つ」の防寒対策!

家づくり

2018.02.12

家づくり情報|相場と設置条件が分かる、戸建て住宅の「3つ」の防寒対策! | イエペディア

 

家を建てる際の防寒対策が知りたい、という人は多いのではないでしょうか。とは言え、実際に防寒対策を立てるとなれば、予算との兼ね合いも考えなければいけません。

また、断熱工事や暖房器具の設置条件によっては、現在の設計を見直さなければならない場合もあるので、基本的な知識は理解しておきたいところです。

そこで今回は、木造の戸建て住宅における「3つの防寒対策」をご紹介します。各防寒対策の相場や設置条件のほか、手軽にできる防寒対策をまとめてみました。

 

<参考>

相場と設置条件が分かる、戸建て住宅の「3つ」の防寒対策.1

戸建て住宅の防寒対策・壁編

まずは、戸建て住宅の防寒対策に欠かせない断熱工法に触れながら、壁断熱におけるポイントを見ていきましょう。

●外断熱(相場・設置条件)
住宅建築の断熱は主に2種類あります。その1つが、家の外側に断熱材を施す「外断熱」です。外張り断熱とも呼ばれる外断熱は、家全体を断熱材で覆うため、高い気密性が実現できます。
設置条件は、既存の外壁に劣化や損傷がなく、家の周囲に設置スペースがあることです。設置条件だけでいうと、注文住宅や新築の戸建て住宅のほうが、外断熱には向いていると言えるでしょう。
費用相場は、施工工程が増えてしまうため内断熱工法と比較して、10%ほど高くなると言われています。

●内断熱でも断熱効果はねらえる
充填(じゅうてん)断熱工法とも呼ばれる内断熱は、柱と柱の間に断熱材を挟むため、家全体を断熱剤で覆う外断熱より断熱性能は劣ると言われています。
ただ、内断熱を施す住宅は、4段階からなる断熱等級のうち、標準的な断熱性能を示す等級3に位置しており、内断熱を採用している住宅は現代建築において標準的な断熱性能は持っていると言えるでしょう。内断熱で断熱性能を上げるには、現場発泡タイプの硬質ウレタンフォームを使うのが有効です。
なお、断熱材の設置は義務ではなく、外断熱と内断熱の併用もできます。

 

相場と設置条件が分かる、戸建て住宅の「3つ」の防寒対策.2

戸建て住宅の防寒対策・窓編

防寒対策といえば、サッシを含めた窓枠も忘れてはいけません。窓は外気と直に接する場所なので、防寒対策が重要です。

●内窓(相場・設置条件)
二重窓や二重サッシと呼ばれる内窓は、2つのガラスの間に空気層をつくることで、高い断熱効果を発揮します。ただ、窓枠の幅が増える、周囲の壁を窓枠の重さに耐えられる仕様にするなど、設置条件には注意が必要です。
設置費用は、ガラスの種類にもよりますが、5~12万円が目安といわれています。内窓にする際、以下のガラスを使うと、断熱以外の効果も期待できます。

●真空ガラス
2枚のガラスを使用しながら、厚みが一般的なシングルガラスとほぼ同じなのが真空ガラスです。ガラスとガラスの間に0.2mmの真空の層を作り、ガラス自体に特殊な金属膜によるコーティングが施されています。
その断熱効果は通常のガラスと比較して4倍とも言われ、ガラスの室内側まで冷えないため結露対策にも有効だとされています。

●防音合わせガラス
ガラスとガラスの間に、音の振動を吸収する膜を挟むことで、防音効果を発揮するのが二重ガラスです。膜が音の振動を吸収する際、熱に変換することで、遮音を実現しています。

●遮熱高断熱複層ガラス
外側のガラスに金属膜によるコーティングを施すことで、太陽からの日射熱を遮熱する効果を発揮するのが遮熱高断熱複層ガラスです。日射熱のカット率は約60%と言われ、さらには、強い紫外線の侵入も防ぎます。
そのため、日光による室温の変化を抑えることに加え、窓付近にある家具やカーペットなど、室内の日焼け・色あせの防止にも有効です。
壁、窓のどちらにも言えることですが、性能の高いものばかりを採用していてはどうしても高額になってしまいます。
予算との兼ね合いも考えながら、どの程度の断熱性能が必要なのか、どこは譲れないのかを見極めて計画を立てることが重要です。

 

相場と設置条件が分かる、戸建て住宅の「3つ」の防寒対策.3

戸建て住宅の防寒対策・暖房器具編

ここでは、床暖房や薪ストーブなど、暖房器具を使った防寒対策を見ていきましょう。

●床暖房(相場・設置条件)
戸建て住宅で床暖房を使う場合、床だけでなく室内全体を暖める温水式、設置した床面を局所的に温める電気式の2種類が代表的です。
温水式は、床下に通した温水チューブが室内全体を暖めます。一方の電気式は、パネル自体を電気で発熱することで、床面を温めるものです。
電気カーペットや電気ストーブをイメージしておくとよいでしょう。設置条件は、温水チューブや電気パネルに耐えられる床下構造であれば、特に問題ありません。
設置費用の相場は、温水式が80~130万円、電気式が50~80万円と言われています。温水式は熱源機や温水チューブの設置を伴うため、電気式より工事費用がかかってしまいます。

●薪ストーブ
薪の燃焼によって放出される「輻射熱(ふくしゃねつ)」と「遠赤外線」で室内を暖めるのが、薪ストーブです。
薪を燃焼させたときに発生する二酸化炭素は樹木が成長する過程で吸収してきた二酸化炭素と同量とされており、その他の暖房器具と比べ環境負荷が低いと言われています。そのため近年の環境意識の高まりとともに、注目が集まっている暖房器具と言えるでしょう。
また、遠赤外線により体を温める効果があるため、室内の過剰な乾燥が抑えられるという効果も期待できます。ただし、薪の調達やメンテナンス、煙など、近隣に対する配慮には注意が必要です。

●窓専用ヒーターやホットカーペット
窓下に設置する窓専用ヒーターを使えば、窓の開口部からの冷気を防ぐことができます。
窓専用ヒーターは細長いタイプが主流で、設置しやすいのが特徴です。一方、床下の冷えが気になるという場合は、ホットカーペットを活用することで、寒さをしのげます。
いずれも手軽に設置できる防寒対策であり、家の防寒対策は整えたいけれど、予算との兼ね合いで床暖房の設置や内窓の採用までは難しい、という場合には便利な手段ですので活用を考えてみるのも良いでしょう。

 

今回のまとめ

一口に戸建て住宅と言っても、建て売りと注文では、防寒対策が異なるものです。
建て売り住宅を改装する場合は大がかりな工事を伴いますが、設計段階から防寒対策を取り入れることができる注文住宅ではそうした手間が省けます。とは言え、防寒対策を施した注文住宅でも油断は禁物です。メンテナンスを怠れば、早い段階でリフォーム工事を余儀なくされる可能性もあります。
注文住宅の購入を進める際は、防寒対策の基本的な知識を踏まえたうえで、メンテナンスやアフターフォローも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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