理想のキッチン間取りを作るためのヒント
#間取り | 2019.09.04
間取りのこと
2017.07.25
間取り選びは、住宅物件を購入する際の「楽しみの一つ」といえます。
子供の成長に合わせた「子供部屋」をはじめ、家族団らんを重視した「ゆったりリビング」など、その選択肢は生活スタイルに影響されるものです。ただ、生活となれば、作業効率なども考えたいところですよね。
そこで今回は、家事動線から考える、暮らしやすい間取りについてご紹介します。
しかし、効率重視で間取りを決めてしまうと、水まわりの配置が複雑になり、施工費用が予算をオーバーしたり、人の移動が集中してゆっくりとくつろげないリビングになったりする場合も。
そのため、間取り選びの際には、使いやすさを重視するのか、ゆったりとした空間を重視するのか、値段を重視するのかなどの優先順位を決めておくことが重要になります。
●優先順位の決め方
暮らしていくために家事は欠かせないものですが、生活という点で考えると、家事だけが生活のほとんどの時間をしめているわけではありません。食事をする、服を着る、入浴や排泄などの衣食に関わることはもちろん、テレビを見る、読書をする、家族と団らんするといった楽しみもあります。
また、1日の生活を考えたとき、時間帯によっては使わないスペースが存在することに気付きます。さらに活動するスペースに必要なものが揃っていると、無駄な動きが省け、便利に感じるものです。
つまり、間取りを考える際は、「誰が」「いつ」「どれくらいの時間」各スペースを使用するのか整理して、優先順位を決めておくと、間取りと生活がマッチした空間が実現しやすくなります。
●家事動線を把握する
例えば、調理をするときは「作り手」がキッチンを使うものの、配膳下膳を家族全員でという場合には、「作り手以外の人」もキッチンに出入りすることが考えられます。
その場合、I型キッチンのような「開放的なキッチン」が適しているといえるでしょう。このように家事動線を考慮して間取りを考えると住みやすい理想の間取りが実現しやすいかもしれません
ここでは、そうした予算決めのボーダーラインとなる、効率的な間取りの考え方をまとめてみました。
●洗濯スペースを効率的に使うための考え方
洗濯をする際には、「洗う」「干す」「取り込む」「たたむ」「しまう」の5つ作業を必要とします。ところが、洗濯機と物干し場が離れていたり、物干し場の近くにたたむスペースがなかったりすると、洗濯物を持ち運ぶ手間がかかります。
また、洗濯機以外の作業は排水や電気などの設備が不要なので、洗濯機を中心に間取りを考えてみると効率的な動線が見えてきます。例えば、サニタリースペースを広めにとり、そこで「洗う」「取り込む」「たたむ」スペースを確保するなどです。なおかつベランダと併設することで洗濯物を運ぶ手間を最小限にするといった方法が挙げられます。
●キッチンスペースを効率的に使うための考え方
キッチンスペースは、リビングといっしょに考えるなど、キッチンだけにとらわれないで視野を広げてみることも大切です。例えば、キッチンとリビングをワンフロアにして、カウンターキッチンを採用すれば、スムーズな配膳下膳が行えるでしょう。
効率的な間取りを選ぶのに家事動線を把握することは大切なものですが、実は収納スペースも重要な要素です。ここでは、サニタリー、玄関、リビングにおける収納スペースの有効活用法を見てみましょう。
●サニタリー収納&ウォークスルークローゼットの活用
サニタリースペースで洗濯を完結させたい場合には「しまう」を可能にする収納スペースの設置がオススメです。ほかにも玄関の間取りを広めにとり、そこにウォークスルークローゼットを設置すれば、コート・バッグ・帽子などを室内まで持ち込まずに済みます。
玄関の間取りが広くとれないという場合は、リビングの脇にウォークスルークローゼットを設置するのも一つの手です。
効率的な間取りを実現するためには、やはり、動線がシンプルで使いやすいことが重要だといえるでしょう。
例として取りあげた料理の配膳下膳や洗濯以外にも、掃除の起点となる場所に掃除用具が一揃いしまえる収納場所を作るといったように一連の作業に必要なものが近いエリアで完結していると使いやすい間取りになるでしょう。
また、間取りを考える際には家族全員で考えることで、誰にとっても使いやすい間取りが実現できます。家事をこなすとしたらどういう工夫があれば使いやすいか、を家族全員で相談して、それぞれの家庭に合った効率的で暮らしやすい間取りを探してみてはいかがでしょうか。そうすることで家族の役割分担や家への愛着も意識できるようになるようです。